テラスリイノート

羊毛フェルトの話

2018年11月9日

今、12月の展覧会で展示する羊毛フェルト刺しゅうを作っています。

私が羊毛フェルトを知ったのは、今から10年位前に手芸屋さんで見たのがきっかけです。 ぬいぐるみが大好きでしたが、型紙から生地を切って縫うことを難しいと感じ、もっと楽してぬいぐるみや人形を作れないかと思っていました。
羊毛フェルトは専用のニードル(針)で形を作ることができ、ふわふわしている羊毛を扱うことが楽しそうだったので、やってみることにしました。 はじめはキットを買い、クマの人形を作ってみました。キットに入っていた羊毛の量をうまく調整できなかったので、細身のクマの人形ができあがりました。 もちろん、見本どおりのクマではありません。でも、作ってみて「おお~できた~」と嬉しい気持ちになりました。

それから羊毛フェルトを使っていろいろな立体作品を作りましたが、羊毛フェルトは繊細なので完成してからの扱いが難しいと思うようになりました。 作品についた埃は丁寧にとらなければいけないし、針金を入れて動かせる人形を作れば、羊毛がボロボロになってしまうということもありました。
私の理想の立体作品は手荒に扱っても大丈夫な、ぬいぐるみであり、羊毛フェルトの人形ではないと思うようになりました。

私はどうすれば自分が納得する羊毛フェルトのものを作れるのか、あれこれ考えました。そして、羊毛フェルトで刺しゅうをする、絵にすることが自分にはあっていると結論を出しました。
こうして、私の羊毛フェルトは立体のものから半立体のものを作るためのものへと変わりました。初めてクマの人形を作ったときのように、思うような形、というか絵にまだできないこともありますが、 これから羊毛フェルト刺しゅうで自分の表現したいものを、もっと思うように表現できるようになったらいいなと思います。


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